あじゃみん入院&通院日記

入院&手術日記 復活の日

2014年9月9日(火)

前の週の木曜日に退院し、この日は抜糸の日でした。
予約は10時なので少しゆっくり起きて、入院している時とは無縁だったお化粧をして病院に向かいました。

まぁ、化粧なんてしてもしなくてもたいして変わらないのですが、気持ちの問題ですよ(笑)

入院中、克実先生とは特に会話という会話をしたことはなく、前にも書きましたが、「どうですか?」「いかがですか?」「大丈夫ですか?」というこの三言に「大丈夫です」と答えるだけという状況だったのですが、最後なのでこの3パターンで何が出るかを考えて行くことにしました。

大丈夫というのは、もう退院したしないだろうと、「今日は、“どうですか?”に一票!」と決めて病院の受付を済ませました。

珍しく待たされることもなく、すぐに自分の番号が呼ばれたのでドアを開けて中に入ると、克実先生が笑顔で「あじゃみんさん、どうですか?」と聞いてきたので、思わずふふふふと笑ってしまいました。

『当たった~♪』

今日はきっといいことある・・・・かどうかは分からないけど、気分は上々♪
元気になったので、人の顔もしっかり見られる感じで、先生の顔を真正面から見ると、なんだかディズニーのクマさんキャラにも似ていて『あららら』と笑いそうになりました。

でも、そのキャラの名前が思い出せないので、すぐにフェイドアウト。

「元気になりましたか?」
という先生の言葉に「・・・本来の自分を取り戻しつつあります」と笑顔で答えました。

「じゃ、お傷を見ましょうか」とベッドを指すので「(お傷って・・・幼稚園生か)はい」と返事をして横になりました。

外来でよく見かける涼やかな目元の看護師さんが手伝ってくれて、痛かったら嫌だなとドキドキでしたが、パチっと簡単に切っていく感じで、ちくりとする以外は痛くはなくてホッとしました。

看護師さんからテープを貼ってもらって、取れたらもう何も貼る必要はないですよと教えてもらいました。

これで終わりかと思っていたのに、27日に病理検査の結果を聞きに行かなくてはならないことがわかり、「まだ来るんですか?」と思わず言ってしまいましたっけ(笑)

とはいえ、いつまでもダラダラと続けても仕方ないので、私の入院日記はこれで終わりです。

文章を書く都合上、紹介できなかった看護師さんたちにももちろん同様に感謝していますし、ドクターMや遠藤事務官ことドクターKにもありがとうございましたという気持ちです。

そして、私の悪いところを上手に取ってくれた克実先生(ドクターN)。
ほとんど言葉を交わしたことはありませんでしたけど、他の人よりちょっとだけ親近感がわきました。

なんてったって克実先生は、私のこのたっぷたぷのお腹を見た地球最後の男ですもの(笑)

先生には「ありがとう、そして諸々頑張れ♪」の言葉を贈ります。

皆様には、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

おしまい。

入院&手術日記 あなたの100万回は患者の100万回に非ず。

後で様子を見に来てくれた克実先生によると、「いやぁ~、結構大変でしたよ」とのことで、発作を繰り返していたからか、周りの臓器と癒着して、それを取るのが大変だったとのこと。

「そうですか」

それ以外どうにも言いようがなかったのですが、私のお腹には数か所穴が開いているだけなので、あまり酷いと開腹するかもと言われていたのは免れたんだなとホッとしました。

手術前にピーターくんから「克実先生はこの手の手術は数やってるから、みんな上手いって言ってますよ♪」と聞いていたので、あまり心配はしていなかったのですが、さらりと言っても本当に面倒な感じだったのかもと、上手い人に切ってもらって良かったと思いました。

その後のことは記憶も曖昧でもうあまり書くこともないのですが、看護師さんとかとにかく来る人来る人が「痛みはどうですか?」と聞いてくれるので、動く時以外はそこまで痛いという感覚がなかったので、どうしたもんか?って感じでした。

すべての人が「痛みはどうですか?」って聞くので、ちょっとくらい痛いと言わないと悪いような気がして・・・(笑)

どんどん動いてくださいというので、頑張って起きてトイレに行ったりして、傷の痛みにもわりと慣れてきたりもしました。

それより、私の心配ごとは、右側のお腹から直接生えるように出ている管のことです。
様子を見に来た克実先生は、色もいいしすぐ取れると言ってくれたものですが、『取るってどんな風にするんだろう?』と怖がっていました。

上からガーゼみたいなのが貼り付けてあるのでよく見えないから、実際にはどうなっているのか今一つ分からなかったため、抜く時に痛いのかどうかも分からないし、最後の難関!とりるびドキドキしていました。

遠藤事務官も様子を見に来てくれたり、徐々に回復する中で今までのことを思い返して過ごしていました。

食事も出るようになった後の水曜日、とうとう管を抜くという時のことです。
ドキドキしながら克実先生が準備するのを見ていたのですが、一緒に来ていた看護師が「失礼します!」と言って、いきなり私のパジャマのズボンを下着とともにガッ!と下におろしたのです。

もう少しで下半身が見えてしまうかも?ってくらいのところまでだったのですが、あまりにびっくりしてちょっとパニックって感じでした。

もちろん、医師や看護師はこんな状況は日常のことで、1ミリも気にしていないのは態度を見ればわかりました。

でも、私には初めてなので、頭が一瞬真っ白になったのです。

今までは「少しズボン下げますね」とか、みなさん優しく丁寧にしてくださったので、そんなことを感じることはなかったし、いくら私が重いからとはいえ、ゆっくり言ってくれれば体を動かしたりもできたし、心の準備もできたのに・・・・。

かなりショックでしたが、管を抜かれる恐怖もあって、もう天井を見ながら耐えるしかないと黙っていました。

克実先生は淡々と作業を続け、すーっと優しく管を抜いてくれたので、痛みもなにも全然感じませんでした。

そんなこんなでパニック状態だったので、それはそれでホッとして、思わず「もっと痛いと思ってたのに」と口に出して言ってしまいました。

管も抜けたし、あとはいつ退院してもいいですよということで、私の入院生活はあっという間に終わりを告げたのでした。

入院&手術日記 復活の日

入院&手術日記 覚醒

2014年9月2日(火)

明るくなって目が覚めると、高熱のためにかいた汗が体中にへばりついて気持ち悪く、顔はベタベタだし、口の中はネバネバして『私ってどうなっちゃってんの?』とちょっとだけ落ち込みました。

でも、意識も以前よりは随分とはっきりしてきたし、それになによりミゾオチの辺りの痛みが消えただけでも、なんともいえない嬉しさでした。

「痛くない、痛くない、痛くないぞー♪」

(≧∇≦) やった!

傷については、確かに動くと痛いのですが、点滴のおかげかなんなのか、もっと痛みがあると思っていた私には、正直「痛いうちに入らない」程度の痛みでしかありませんでした。

朝は、相変わらずアラレちゃんが一所懸命にお世話してくれていました。

何か聞かれても、口の中が粘ついて声が出にくいので、それを言うと「うがいしましょうか?」と言って、部屋を出て行きました。

すると「うがいなら僕がやります!」と元気のいい例のハスキーな声がして、イケメンくんが吸い飲みと容器を持ってきてくれました。

「どうぞ」

そっと容器を私の頬にあて、吸い飲みの水を私の口に流し込みます。
ぶくぶくとうがいをして、容器に吐き出すのですが、あまり強く押し付けてはと遠慮しているのか、容器の端から水がこぼれて気持ち悪かったんです。

数回ののち、「拭くもの持ってきます!」と一旦退場したイケメンくんでしたが、『こういうことやる時は最初から持って来ようね』と指導官のような気持ちになっていました。

そんな私の心の突っ込みなど知る由もないイケメンくんは、ガーゼを持ってきて私の頬をしっかりと拭いてくれました。

その後、担当してくださった看護師さんは、なんだかおっとりした感じで、話し方もゆっくりだし、おとなしい感じの人でした。

着替えてからレントゲンを撮りに行き、それから302号室に戻るというのがその日のスケジュールで、着替えを部屋に取りに行ってくれ、体を拭くときに背中を拭いてくれました。

ここらへんはあまり前後の記憶が定かでないのですが、尿管カテーテルも取り、レントゲンを撮り、車いすで3階に戻ると、ナースステーションカウンターの前にいた看護師さんたちが手を振って「お帰りなさい」と迎えてくれました。

撮影の時に立ち上がって目まいがしていたのであまり応えられませんでしたが、嬉しかったです。

入院&手術日記 あなたの100万回は患者の100万回に非ず。

入院&手術日記 回復室にて2

夜。

真っ暗な中にモニターの光だけがカーテンごしにボーっと見えていました。
相変わらず熱が上がったり下がったりしていましたが、意識も戻りつつあり自分の状況について観察する余裕も出てきました。

汗がすごいので、心電図のパットもすぐ取れてしまい、ピーピーと音が鳴ってその度に看護師さんが直しにきてくれました。

動くと傷のあたりが痛むのであまり動けないため、ベッドの角度を変えてもらったり色々していましたが、腰が痛いのでクッションのようなものを添えてもらったりしていました。

色々と面倒を見てくださったのはアラレちゃんでしたが、彼女の落ち着いた感じとしっかりしながらも優しい言葉使いに自分としては最悪の状態でしたが、安心して寝ていられました。

そんな状態なのにトイレに行きたくなり、ベッドの上で用を足すなんて泣きたくなるような状況でしたが、先生がいない時間に起き上がるのは何かあった時対応できないのでと説明され、アラレちゃんにお尻まで拭いてもらって、情けないやらなにやらで、もう病気にはなりたくないと心から思いました。

でも、暗いからよく見えなかったけど、嫌な顔ひとつせず淡々と仕事をこなす彼女に本当に感謝していました。
ちょっとでも「まったく!」みたいなのが伝わってきたら、余計みじめな気持になったに違いありません。

手術着は前をちょっと結ぶ程度のものなので、すぐにはだけてしまうのですが、そんな状態で動けないので、気になりながらもなにも出来ずにいると、彼女はそれもさりげなく直してくれました。

そして、夜はまた、私を眠りの世界に連れて行きました。

入院&手術日記 覚醒

入院&手術日記 回復室にて1

「あじゃみんさーん、あじゃみんさーん」

遠くから自分を呼ぶ声が聞こえる。
なんとか目を開けると、看護師が大きな袋を抱えて目の前に立っていました。

「あじゃみんさーん!会社からお花が届いてますよー!」

そういうと、花に挿してあったメッセージカードを見せてくれました。
ぼんやりと事業部名が書いてあるのが見えます。

これが現実なのか夢なのか・・・そんな状態でしたが、とりあえず会釈をしておきました。
実際にできていたかはわかりませんが、自分ではしたつもりです。

「お部屋に置いておきますねー」

看護師はそう言って、去って行きました。

「・・・・・・・・・・・・」

その後、再び目の前が暗くなりました。

次に目覚めた時は、以前よりは意識がはっきりしていたかも知れません。
しかし、まだまだ朦朧としていて、目もしっかりとは開きませんでした。

人間これほどの汗が出るのかというほどすごい汗をかいて気持ち悪かったのもあり、下に敷いているバスタオルでちょっと顔を拭きました。

その時は、心電図のパットやらなにやら、体に何個も貼ってあり、酸素マスクをつけて寝ていました。

ピー・ピー
時折鳴る何かの音が心に響きます。

手術の際に、膀胱から直接尿を出す尿管カテーテルが挿入されるのですが、回復室にいる間は動けないからそのまま。
また、しばらく経って分かったことですが、右側のお腹の辺りから管が出て、何か血と液体のようなものも体から出ていたのです。

呼吸も少し苦しかったし、寝返りを打つこともできないので、朦朧としながらも「早く覚めないかなぁ」と祈るような気持ちでした。

何時だかわかりませんが、元彼も会いに来てくれて、あまり会話はできませんでしたが、ホッとしたのを覚えています。

その後も猛烈な寒気と高熱が交互に襲ってきて、『大丈夫なんだろうか?』と普段の自分にはない弱気な感情がわいてきたりして、なんだか悲しかったです。

入院&手術日記 回復室にて2

入院&手術日記 お帰りを待ってます。

いよいよもうちょっとで手術ということで、ピーターくんがスケジュールなどを説明しに来てくれました。

おへその掃除をして手術着に着替え、血栓予防の靴下を履いて手術に臨みます。
終わったら、ナースステーション隣の回復室で1泊し、翌日今いる部屋に帰ってくるとのこと。

「どなたかご家族はいらっしゃいますか?」

そう聞くピーターくんに「いや、別に」と答えました。

とりあえず叔母には連絡してありましたが、千葉の奥地に住む母には出て来られても大変なので内緒です。

「もし、どなたかいらしたら、言ってもらえれば時間外でも大丈夫ですから。手術したばかりだと会いたくなるでしょうしね」

と言われ、「そんなもんかな」とちょっと考えました。

確かに、手術なんてしたことないし、終わったら心細くなるかもしれません。

ピーターくんにおへその掃除をしてもらい、着替えたらあとはもう待つだけです。

急に決まったこともあって、私の順番は3番目か4番目で、ピーターくんによると今の様子だと3時半とか4時頃かなとのこと。

準備が整ってしまうと、もうやることがないので、ただただぼーっとしていました。
とりあえず元彼には予定を送って、時間外でもちょっとなら大丈夫だから会いに来てくれるように頼みました。

すると廊下の方から「えっ?もう」というピーターくんの声が聞こえ、

「あっ、あじゃみんさーん。もう呼ばれちゃいましたよぉ!」

と跳ねるように部屋に入ってきました。

「4時くらいだと思ってたのにびっくりですね!」

「・・・はぁ」

まだ1時半くらいだったので、随分早いなぁ~とは思いながら、やることもなく4時まで待つより良かったとホッとしました。

「いやぁ~、なんか緊張してきちゃいますねー!」

ピーターくんが笑顔でいいます。

「(いや、別に・・・・)・・・ハハハ」

なんであんたが緊張すんだよ?って思いつつも、そうやって私のために言ってくれるピーターくんにちょいと感動。

「頑張りましょう!」

ガッツポーズで言うピーターくん。
麻酔で寝ているだけなのに、なにをどう頑張るのかは不明でしたが「はい」と答えておきました。

「じゃ、行きましょうか!」

「はい」

元気なピーターくんに促され、慣れた302号室とはちょっとの間お別れとなりました。

手術室は1階下にあり、なんだかレトロなドアを開けて入ると手術室担当の看護師2名が笑顔で迎えてくれました。

それまで、緊張のキの字もなかった私ですが、看護師と話している時、その奥の方で克実先生が「疲れたぁ」といった感じで肩を落として歩く姿が目に入り、『だっ、大丈夫か?』とちょっとドキドキし始めました。

さて、ピーターくんとはここでお別れです。

「じゃあ、お帰りをお待ちしてます!」

ピーターくんはそう言って、私を送り出してくれました。

しかし、この言葉が看護師2人のツボにはまったらしく、歩きながら「お帰りを待つって変じゃない?」と2度も続けて言うので、なんかひとこと言った方がいいのかも?と、

「戦争に行くわけじゃないしね」

と言っておきました。

でも、患者みんなに言うんだろうし、決まり文句かもしれないけれど、そう言ってくれるピーターくんの言葉は、私にはすごーく嬉しかったです。

『ありがとう、ピーターくん』

感謝しながら手術室に入りました。

だだっ広い部屋の真ん中に人型のような低いベッドがあり、ガウンを脱いでそこに寝てくれというので言われるがままにそうしました。

ややあって、「はい、じゃー麻酔入れますねー」という、なぜそんな大きな声で?と思うくらいの声がして、数秒後、私の意識はなくなったのでした。

入院&手術日記 回復室にて1

入院&手術日記 準備は着々

2014年9月1日(月)

結局、この日手術をしてもらえるとのことで、仕切り直しなんて言われたらどうしようかと不安がっていた気持ちが少し晴れました。

これは、前の日だったのか当日だったのか記憶が定かではないのですが、点滴の針も手術用のものに変えるというので、落ち着いたアラレちゃんといった感じの太い縁のメガネをかけた若い看護師さんがやってきました。

手術用のやつは、普通のより太いんだとか。

つまり、入れる時も結構痛いのよ・・・・(^-^;  

アラレちゃん・・・・2回失敗、敗走(廊下から「だめでした~」の声)。
そして先輩看護師登場・・・・1回失敗(^-^;

「イテテ・・・・」
さすがに声が出ました。

そして、トータル4回目でようやく成功!!!

ヽ(´▽`)/ バンザーイ♪♪

昼時。

「あじゃみんさん!麻酔科医のXXでーす♪」

ひゅーん!と風の音でもしそうに軽やかに、やたらに明るい人がファイルを持って入ってきて、「今日、手術ってことで、麻酔について説明にきました!」と色々と書いた紙を見せながら説明をしたり、アレルギーなどについての質問をしたりとちゃんちゃん!といった感じで終わりました。

友人から、麻酔が切れた後が本当に気持ち悪くて嫌だったと聞いていたのでそれを言うと、「吐き気止めを点滴に入れておきますから、大丈夫だと思いますよ」とのこと。

ホッとしてあとは着替えて手術を待つばかりとなりました。

入院&手術日記 お帰りを待ってます。

入院&手術日記 月曜日に手術・・・・かも?

おなじみの看護師さんが入院計画書を持ってきてくれた時、先生から電話があって明日手術をやる方向でドクターMと話していると言っていたとのこと。

まだ分からなくて、もしかしたらまた仕切り直しってことになるかも知れないというので、「でも、こんな状態で帰ってもまた痛くて救急車を呼ぶとか嫌だし、できればして欲しい」と言ってみました。

「そうよねぇ」
看護師さんも真剣な顔で聞いてくれました。

・・・ん?

でも、急なことだから、そうなると私の手術は誰がやってくれるんだろう?
ふと、心に疑問がわきました。

「あの、ところでそうなったら私の手術はどなたがしてくださるんですか?」

正直に聞いてみると、

「うーん、克実先生じゃないかなぁ~。同意書も先生の名前で取ってるし。ずっと克実先生でしょ?」

「はい・・・」(良かった)

「なんで?」と聞き返されたので、「いや・・・今から別の人って言われたら逆に驚いちゃうなって」と正直に話しました。

既に手術に向けての入院セットを持ってきていたから、同意書などはあったのでそれを話すと「持ってるの?」と驚かれて(なんでだろう?)、「(先生は)それも心配してたのよねぇ」と言って、書類一式を持って行きました。

それでもまだどうなるかはわかりませんでしたが、そうなってもいいようにシャワーを浴びたりして準備をすることになりました。

入院&手術日記 準備は着々

入院&手術日記 主治医の定義とはなんだろう?

2014年8月31日(日)

断片的に襲ってくる痛みは相当強くなっていて、痛み止めで治まっていたとはいえ、もうこれで帰ったところで、普通の生活ができるとは思いませんでした。

もし、これで帰宅しても、痛みでまた逆戻りなんてことになりそうだったので、怖くて帰りたいとも言えません。

『どうしたもんか』

手術を前倒しかもとは言われていても、まだ決まったわけではなかったので、めちゃめちゃ不安になっていたのです。

そこへ、私の入院計画表を持って、1人の看護師がやってきました。

それは、病名や入院日数などの予定がちょこっと書かれたなんともシンプルな表なのですが、表の下に「主治医」と書いた箇所があり、そこにはなぜかドクターMの名前が書いてありました。

『・・・・なんで?』

思わず、じっと見て考えました。

ずっと、主治医というのは、その漢字のごとく「主に」自分を診てくれている医師のことだと思っていたので、それは克実先生のことだと思っていました。

もちろん、責任者としてドクターMは治療方針等を決定したり、具体的な指示をしていたのかも知れませんが、正味3回くらいしか顔を見たことがない人を主治医と言われても全然ピンときませんでした。

『解せない』

表の中の「主治医以外の担当医」という欄に克実先生と遠藤事務官(医者だけど)の名前があったのですが、自分としてはものすごく違和感がありました。

『まっ、いっか。自分で誰が主治医だって思ってれば』

ある意味チームで仕事をしていれば、そういうのもあるかも知れないし、別に気持ちの問題だわと気を取り直して気にしないことにして、私自身は自分の主治医は克実先生だと思ってればいいやと忘れることにしました。

帰宅してから「主治医」って検索してみましたが、定義なんてあるようでないってこともわかりましたけど。

入院&手術日記 月曜日に手術・・・・かも?

入院&手術日記 横道話 その2 針刺されまくり

たびたび書いていますが、私の血管は採血や点滴の針を刺すのに不適合というか、破れやすいとかなんとか言われていました。
このため、採血する時などは結構失敗が多かったんですね。

で、その採血とかですが、余裕のある時は、まず若手がやってきます。

アイドルにでもなれるかも?ってくらい可愛い看護師さん(心でAKB(アキバ)ちゃんと呼んでいました)がいたのですが、ある日彼女が「あじゃみんさん、採血しますね」と言って私の腕にゴムを巻きました。

「はい」

短く返事をして腕を出すと、彼女は真剣な顔で「では、親指を中に入れてグッと握ってください」という決まり文句をいいました。

テキパキとやってくれているので、手をグーにしている以外やることのない私は、彼女の可愛い顔を見ながら、『こんなに可愛かったら、若い先生とか黙ってないわよねー』などとお見合い婆さながらなことを考え、様子を見守りました。

1度目・・・・失敗(痛い)
腕を変えて2度目・・・プチ・・・・「あっ」(えっ?)刺した針がグリっと動きました。

『痛い・・・』

「・・・あ~」

彼女は2度目の針を抜くと、小さく笑って「後でまた来ますね」と言いました。

「・・・・はい」

他になんともいえず返事だけすると彼女はうつむき加減に「すみません、2回も刺しちゃって」と言って去って行きました。

そういう看護師さんたちを観察していると、どうやらですが「2度トライしてダメだったら交代」することになっているようでした。

そして、若手が失敗した後にやってくる看護師は、中堅どころの先輩看護師です。

その日も3回目にしてようやく血を採ってもらいました。

「まぁ、私の腕で良かったら、練習なんていくらでもしてちょうだいよ」

なんて思いながら、痛さに耐えていたのです。

その後もそんな感じのことが何度かあったので、その話を復帰ランチの時にしたら、手術経験のあるTさんが「あじゃみんさん、それ腕だけで済んだから良かったですよ。私なんて両腕でもう刺すところがなくなっちゃって、ある朝先生が若いインターンみたいな男性5、6人を引き連れてきたから、珍しい症例だから見学なのかと思ってたら、私の足に点滴の針を刺すために、押さえつけ要員として連れて来られた人だったんです。先生が“お前ら、押さえろ!”とか言ったら、その若い子たちが私に覆いかぶさってきたんですけど、足に刺した針があまりに痛くて、それでもちょっと体が浮きました」と言ったのです。

「・・・・・・・・・・・・」

まさかそんなことは想像もしていなかったので、練習なんていくらでもやって頂戴とノー天気に思っていた自分が恐ろしくなりました。

『絶対嫌だ、そんな痛いの!』

もう、刺されないのでいいですが、私の腕にはまだまだくっきりと内出血の跡が何か所も残り、入院を知らない人が見たら暴力夫のDVに耐えている薄幸の妻かと思われそうですよ。

あっ、夫いないから大丈夫か。

入院&手術日記 主治医の定義とはなんだろう?