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衝動殺人・息子よ

遠い遠い昔。
チケットを買って友人と観に行った映画です。

若山富三郎さんと高峰秀子さんが主演の硬派な映画で、原作は、ノンフィクションの「衝動殺人」佐藤秀郎著。

昭和41年5月21日。
ある工場の跡継ぎである1人息子が、何のいわれもなく通り魔に襲われて亡くなります。

頼もしい息子に工場を託し、隠居するつもりでいた父親・川瀬周三は、自分の分身を何の理由もなく(いや、誰でも良かったというむちゃくちゃな理由はありました)殺され、起き上がることもできないくらいにショックを受けるのです。

その後、そういう理不尽な殺され方をした人が全国にいることを知り、ある人は大黒柱の夫を亡くし子供を抱えて生活保護を受けるしかない女性、ある人は、可愛い娘を通り魔に殺されれ、とにかく「理不尽の極み」を感じます。

また、それらに何の補償制度もないことに憤りを覚えた周三は、全国の遺族を回って、遺族会を結成し、犯罪被害者の補償制度の確立に奔走します。

あまりにも昔の映画なので、ほとんど内容は忘れかけてはいたのですが、当時も「この国は人殺しに人権は認められても、何の罪もないのに殺されてしまった人たちの立場はまったく考えられていない」と思ったのは、強烈に覚えています。

しかし、本当に「世間は冷たい」んですね。
なぜ犯罪被害者だけに国が援助しなければいけないのかという意見も多く、なかなかことは進んでいきません。

しかし、原作に忠実なこの映画が犯罪被害者給付金制度の成立に貢献したとも言われています。

当時は子供だった私も、本当にショックを受けた映画でした。
確かに犯罪被害者の方たちより、殺した犯人ばかり「人権・人権」と言われていたのは事実ですよね。

今も、そんな傾向はあると思います。
犯罪者にも人権はあると思いますが、罪もなく「誰でも良かった」などの理由で人殺しをする人が殺された人より優先されるなんて、あってはならないと思います。

ツタヤでDVDがあるのを知って、何十年かぶりに観て、新たな感動を覚えました。
重たい映画ではありますが、ぜひ観て欲しい映画です。
若山さんの演技は、やっぱり素晴らしいですね。



衝動殺人 息子よ(1979)

監督:木下恵介
脚本:砂田量爾 、木下恵介
出演:
若山富三郎(川瀬周三)
高峰秀子(川瀬雪枝)
田中健(川瀬武志)
大竹しのぶ(田切杏子)
近藤正臣(松崎徹郎)
尾藤イサオ(坂井三郎)
藤田まこと(中沢工務店主)
加藤剛(中谷勝)
花澤徳衛(益田常吉)
山本清(山村刑事)
高岡健二(吉川)ほか

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