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華麗なるアリバイ ~フレンチだから、これでいいの~

文化村ル・シネマって、ちょっと格式ばった映画とか捻った映画ばかり上映するので、映画は気分転換という私にはあまり縁がないのですが、たまに「これ!」という映画も上映してくれるのでチェックはしています。

2スクリーンあるので、常に2本の映画を上映していますが、今回観たのは「華麗なるアリバイ(Le Grand Alibi)」です。

アガサ・クリスティーの作品は、ポアロ物ならほとんど読んでいますが、この作品は初期の「ホロー荘の殺人」が原作です。

とはいえ、ポアロは出てきません。

郊外にある上院議員の邸宅に招待されたひと癖もふた癖もありそうな人たちの中で、こいつはいつか殺されても仕方ない?!なんてタイプの精神分析医ピエール・コリエが本当に殺されてしまうのですが、人里離れたこの場所では、そこに集った全員が容疑者でした。

邸宅の持ち主の上院議員パジェス夫妻、ピエールの妻クレール、ピエールの現愛人エステル、ピエールの元愛人で女優のレア、レアの腹心の運転手そして殺されたピエールに密かに想いを寄せていたパジェスの遠い親戚であるマルトetc.

総勢8名の容疑者が揃いました。

こうやって読むと分かると思いますが、殺されたピエールはかなりの女ったらしで、邸宅に現愛人と妻が一緒になんて、普通ないですよねぇ。

表向きはパジェスの友人ということで招待されているので、ピエールもおやなんて感じなんですけど、実はみんな分かってるんですよ。

つまり、公認の愛人なわけです。

そこに昔の愛人で今や売れっ子女優が再度アプローチしてきちゃうわけです。
据え膳食わぬわ・・・で、この人ならね、ええ、やってしまいます。

そんなピエールが殺されてみると、こんなだから怪しい人ばっかりで、警察も「う~む」なんて一筋縄じゃいかない様子。

でも、どう考えても容疑者は当時その邸宅にいた人の中にいるわけで・・・・。

当初、妻が拳銃を持っていたことで疑われるのですが、パジェスの妻が「彼は10年間誰とでも浮気してきたのよ!」と今さら女のことで妻がどうこうなんておかしいじゃないのと言うわけです。

これって、凄いですよね(笑)

原作はアガサですし、本当はポアロ物(映画の下地は舞台版でこちらはポアロは元々出てきません)ですから「Who done it」の推理劇なんですけど、正直言って推理なんてどうでもいい作品です。

脱ぎっぷりの良い女優さんの綺麗な裸も見られるし、私にはボソボソとしか聞こえないこもった感じのフランス語で「あの人のいない世の中なんて有り得ない」なんて話なんですから、最後に犯人は誰それと分かっても、あまり感動もないし意外でもありません。

やっぱり、フランス映画ってこのドロっとした人間関係のウェットな感じを楽しむのがいいんじゃないですか。

犯人を追う刑事がなぜか頭痛持ちのおじさんだったり、それって必要?って設定も笑えます。

なので、「なんだ、この平凡なオチは!」なんて怒らず、フレンチ版昼メロだと思ってみてください。

結構笑えるし、面白いです。

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(C) 2008-SBS FILMS-MEDUSA FILM

華麗なるアリバイ(2007)
原題:Le Grand Alibi
製作国 : フランス
監督 : パスカル・ボニゼール
原作 : アガサ・クリスティー
出演 : ミュウ=ミュウ 、 ランベール・ウィルソン 、 ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ

公式サイト
http://aribai-movie.com/pc/

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